書評・レビュー「妊活カップルのためのオトコ学」
今回は「妊活カップルのためのオトコ学」という本を読んでみました。
題名の通り、妊活をするカップルに対して、妊娠とか精子とか射精などオトコに関する事柄について様々書かれた本です。
なんでオトコ学?
この本の執筆者の泌尿器科医の小堀先生は、「泌尿器科医が教える オトコの「性」活習慣病」などの本も書かれている、男の下半身のスペシャリストです。
先生は「オトコの医学は遅れている」と警鐘を鳴らしており、このような本を執筆しているのだと思います。例えば、不妊の原因の半分は男であるとか、精子も老化するとか、男に関する正しい知識はなかなか世間に広まっていません。
女性も読みやすい
また、本書では吉田潮さんというイラストレーターさん(女性)とのコミカルな対談が随所に繰り広げられており、女性でもとても読みやすく仕上げられています。
吉田さん自身が不妊症治療の経験があるそうで、その経験談はとてもためになりました。
この本で触れられている内容
本書ではいろいろな男の症状が触れられています。このような症状です。
- 精液の中身
- 精巣の機能
- 男性ホルモン
- 精子アレルギー
- 精子の質
- 精子の老化
- 酸化ストレス
- 精子の中の染色体
- 電波が与える影響
- 自転車運動はNG
- 自分のタマをチェックしよう
- 勃起はリラックス時、射精は興奮時
- 繊細な男の心
- ED
- 衝撃波でED治療
- 妻だけED
- 射精障害(早漏・遅漏・膣内射精障害)
- 薬のせいでED
- 手を使わないオナニーはダメ!
- 心因性ED
- タイミング法の弊害
- 夫のオナニー
- 草食化&晩婚化
- 精力のつく食材
- 精液に血が混じる?
- 精液は濃くなる?
- AVでしかイけない
などなど。
勉強になった箇所
精子アレルギー
精子アレルギーと言う症状があるそうです。。
これは射精される側の女性に起こるアレルギーで、セックスの後に膣周辺に赤み、腫れ、痛み、かゆみが起こる症状です。
この症状で病院に行くと、性感染症等と診断されることがありますが、診断の決め手はコンドームを使用すれば症状が起きないと言う点です。初めてのセックスで起こるケースが多いようですが、長年のパートナーであっても突然発症するケースもあるようです。
精巣の大きさ
精巣は楕円形で、長い方の直径が4センチメートル以上と言う基準がある、とのことです。4センチ以上あれば精巣の容積が15ミリリットル以上あるとみなされるため、正常なあるべき姿の精巣だそうです。
直径が3センチ以下の場合は、ホルモン異常などの疑いがあるため、泌尿器科医に相談してみましょう。
※ちなみに私、試してみましたが、精巣の大きさってなかなか計測しにくいですよね、、だいたい4cmくらいでしたが、、
ED治療と漢方薬
先生はED治療に良い漢方薬として、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)をすすめていました。
なお、「うつかな?と思ったら男性更年期を疑いなさい」の堀江先生は補中益気湯をすすめていました。このあたりは先生によったり、患者の症状によって多少変わると思います。
ちなみに私は補中益気湯を処方されました。
気になる方はぜひどうぞ!